4マレットの基礎練習Lv.2の楽譜です。
Lv.2の段階ではヴァーティカルストロ-クを取り扱います。
①安定した移調能力・音盤認識力(意図した音程を鍵盤の位置で正確に素早く捉える能力)
②ストロークの全ての動作を意識下に置くこと(無意識の動きを排除すること)
③肘・肩・胸鎖関節・背骨・足の動きの最適化についての考察
以上3点が習得出来ればLv.2の段階は修了です。
練習6
A~Jまで10パターンありますが、半音階状に移調してみましょう。
慣れるまでは片手ずつ練習しましょう。
MOMでは長三和音しか練習しませんが、短三和音も練習しましょう。
複数音を同時に鳴らす練習ですが、その発音のタイミングが揃っていることが大事です。
ウッドシャフト・ラタンシャフトのどちらでも練習することで、MOMのIX章で示されている動作の質を向上させることが出来ます。
そして、それは将来的にはアーティキュレーションやダイナミクス表現に、確実に繋がります。
MOMのVIII章には、構えの高さについての記載があります。
一概に何cmの高さが良いとか悪いとかいった話で語ることは出来ません。
本来この章ではストロークのスピードとその実現方法について触れるべきですが、何も触れられていないのです。
あくまで主観ですが、強奏時はストロークの下降速度は速く、弱奏時は遅くなるべきだと思います。
しかし、それをより楽にコントロールするためには、【タッチの奥行】という概念を導入すると良いと思います。(私の生徒は皆どこかでこの言葉を耳にしたはずです)
つまり、強奏時はパイプの奥底、もしくは床まで届くようなイメージ。
弱奏時はその逆で、鍵盤の表面だけ鳴るようなイメージ。
そうすると、ヴァーティカルストローク初心者にありがちな『ストロークの不自然な硬さ』を取り除くことが出来ると思います。
練習7
24調に移調して取り組んでみましょう。
音程を移る時(鍵盤の移動時)に、腕の動きがどうなっているか、よく確認してください。
胴体、特に背骨の動きをよく観察しながら練習しましょう。
マレットが鍵盤と水平方向に移動する時に、背骨がどのような役割を果たしているか。
また、そのタイミングは適切であるかどうかをよく考察してください。
腕は2本ありますが、背骨は1本しかありません。しかし、柔軟性に富むのは背骨です。
この練習は24調に移調することで、初めて効力が得られます。
もしテクニックで悩んだ時・迷った時には、この練習(と練習8)に戻ると良いでしょう。
特に、実際の楽曲で『テンポが上がらない』『身体の動きが固くなる』『跳躍が当たらない』『音程・音色に難がある』などの場合は有効です。
(時間が無い場合は①Des-dur②E-dur③Es-dur④H-dur⑤C-durの順に取り組みます。)
練習8
24調に移調して取り組んでみましょう。
音程を移る時(鍵盤の移動時)に、腕の動きがどうなっているか、よく確認してください。
特に、胸鎖関節が自由に動くこと、足が最低限の動きであることが上達のカギです。
練習7を発展させる内容です。もしテクニックに悩んだ際にはこの練習を24調に移調して、取り組んでみましょう。
(おまけ)ストレッチの紹介
スポーツケア整体研究所の松村卓先生が考案された骨ストレッチをご紹介します。
私も何冊か本を読みました。
この動画にあるものだけでも効果があるので、やってみましょう。
水平方向の移動と音色の改善、持久力向上に効果があります。