4マレットの基礎練習Lv.3の楽譜です。
Lv.3の段階では開閉動作を取り扱います。
Lv.2で習得した以下の3点
①安定した移調能力・音盤認識力(意図した音程を鍵盤の位置で正確に素早く捉える能力)
②ストロークの全ての動作を意識下に置くこと(無意識の動きを排除すること)
③肘・肩・胸鎖関節・背骨・足の動きの最適化についての考察
に基づき、
①無意識下での手の開閉動作
②片手で重音の音程を正確に掴む感覚
③最小限の力での動作(とそれによる安定した音色)
を習得出来ればLv.3の段階は修了です。
Lv.2で習得した内容に基づかず、力ずくでも開閉動作を習得することは可能です。
しかし、それは上達する上で妨げにしかなりません。
特に胸鎖関節を固めていると、必ず演奏に難が生じてしまいます。
だから、Lv.2の段階で胸鎖関節の動きを習得する必要があったんですね。
練習9
★ヴァーティカルストロークによる開閉動作と移調の練習1
Lv.2(練習6)のヴァーティカルストロークと移調の練習1によく似ています。
その練習に開閉動作を付加したものになります。
慣れないうちは片手ずつ練習し、動作を慎重に確認しましょう。
開閉動作のしやすさを追求すると、マレットのタッチ角度が悪くなることがあります。
実際のところ、開閉動作や複雑な手順動作の際こそ、タッチ角度にこだわるべきです。
最終的な機能性については、タッチ角度が良好な場合が最も優れます。
クロス系グリップの場合、重なっているところばかりに意識が行きがちです。
しかしながら、実際に最も重要なのは、手の下にある空間です。
重なっているところを意識してしまうと、演奏に大きな制約が課されます。